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  • 肛門の病気 後編 「女性の大敵“便秘”」

肛門の病気 後編 「女性の大敵“便秘”」

2012/08/15

便秘で困っている女性は沢山いますが、便秘には2種類あります。肛門のすぐ上に便があるのに出にくい便秘と、腸の動きが悪くて便秘になる場合です。前者はいきんでも出にくい便秘なので排便困難の状態です。疾患としては直腸粘膜脱と直腸瘤が大多数を占めています。

直腸粘膜脱では、たるんで余っている直腸の粘膜が肛門を塞いでしまうために排便困難になります(図1)。直腸粘膜脱には他にもいろいろ症状があり、出血、痛み、脱出感、粘液便、頻回に便意がある、トイレに10分以上いる、などです。また便漏れをきたすこともしばしばあります。

図1 直腸粘膜脱

直腸瘤では、肛門のすぐ上の直腸が前方にポケット状に突出して、ここに便がはまり込んで出にくくなります(図2)。便が出にくいので肛門の周りを押して排便の助けをしている人もいます。診断は排便造影といって擬似便(マッシュポテト)を肛門から直腸にいれて、便器に排泄してもらう検査で容易にわかります。10分くらいの簡単な検査です。

治療はまず食生活の改善、少量の下剤で様子をみます。改善が見られなければ手術を行います。手術方法は病態によって異なりますが「経肛門的直腸切除」といって、たるんだ直腸を切除する方法が有効です。便漏れがある人には、たるんだ直腸が肛門に降りてこないようにメッシュを用いて仙骨に固定する「腹腔鏡下直腸固定術」が有効です(図3)。ともに手術してから1~2日後に退院が可能です。

図2 直腸瘤
図3 腹腔鏡下直腸固定術

腸の動きが悪いための便秘では、排便の頻度が少なく1週間に1回しか排便がない重症の人もいます。おなかが張る不快感や食欲低下も伴います。診断には特製の20個の粒を飲んでもらい、5日後にレントゲン撮影をすることで解ります。治療は食生活の改善、下剤などでほとんど改善します。どうしても改善しない場合には手術を行います。手術方法は病態によって異なりますが、「大腸亜全摘」といって大腸の80%程度切除して小腸と直腸をつなぐ手術になることが多いので、よく納得していただく必要があります。

便秘は女性の大敵です。食事も美味しく食べられないし、お肌にも影響します。便秘でお困りの方は、ご自分の便秘の原因を確かめる検査をすることをお勧めします。気軽にクリニックにお越しください。

外科部長 角田明良

直腸肛門外来

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