肺がんにおけるセンチネルリンパ節(見張りリンパ節) 同定に基づいた縮小手術
2014/3/1
従来の肺がんに対する手術治療は肺葉切除という肺の大きな部分を切除する方法でした[図1]。
しかし最近は小さな肺がんの発見率が上昇してきており、そのような肺がんに対しては肺の区域という小さな部分を切除(肺区域切除)して肺機能を温存するようになってきました[図2]。
区域切除の際に手術中に腫瘍の周囲に色素を注入することにより、リンパ液の流れを調べて、転移しやすいリンパ節を手術中に見つけます。
![[図1]肺葉切除](/files/kameda_portal/patient/topic/lung/11/lung_45.jpg)
![[図2]区域切除](/files/kameda_portal/patient/topic/lung/11/lung_46.jpg)
転移しやすいリンパ節を「センチネルリンパ節」あるいは「見張りリンパ節」と言います。 | ![]() |
そこで[図4]のように手術中にセンチネルリンパ節を細かく切って顕微鏡で検査をして転移があるか否かを調べます。そのため小さな転移も見逃さずに発見できます。 | ![]() |
そして[図5]のように転移が無ければ区域切除で終了し、転移があれば区域切除では再発する危険性が高くなるので肺葉切除を行います。このようにして区域切除後の再発を極力予防し、患者さまの術後の体力低下を防ぐことを亀田総合病院の呼吸器外科では行っています。 | ![]() |
文責:呼吸器外科 杉村 裕志
2019/7/5 更新
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