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脳血管内治療

2004/12/01

脳卒中ではなく、腫瘍に対する治療です。脳血管内治療は頭頚部にできるいくつかの腫瘍に対しても有効なことがあります。
頭蓋骨や顔面骨の奥にある腫瘍では、手術には侵襲(身体的負担)が伴い、特に高齢者では術後の回復に長い時間を要したり、腫瘍は摘出できたけど、足腰が弱ってしまったりする可能性があります。もし、この腫瘍が比較的良性なもので、現在は大した症状が無かったとしても早晩大きくなってきて、症状が出てくることが必至な場合、(こういった状況は臨床の場では決して珍しいものではありません)次の5年~10年の間、この腫瘍の成長が止まっていてくれたら、どんなに素晴らしいことでしょう。脳血管内治療に使われるカテーテルの技術が時にそれを可能にしてくれます。特に血管に富む腫瘍は、摘出しようとすると、大量の出血が伴います。そこでカテーテルを腫瘍へ血流を供給している血管や、腫瘍内の血管に誘導し、血管を閉塞させ、いわば腫瘍を兵糧攻めにし(これを塞栓術といいます)、栄養を絶つことにより、腫瘍の成長抑制や縮小を促し、また摘出する場合にも少ない出血ですむという利点があります。

難知性の鼻出血を主訴に当院に来院

下に提示されている症例は血管成分が極めて豊富なため、外科的な摘出術には大量の出血が伴うと判断され、当科に紹介された血管線維腫という腫瘍です。
写真は血管撮影の左側面像です。塞栓術により腫瘍内の血管が閉塞している様子が示されています。

術前

術前

術後

術後

左が術前、右が術後2日目のMRI画像です。
眼の奥で頭蓋骨の底部にあった血管成分が術後消失している様子がわかります。

術前

術前

術後

術後

患者さまは血管内治療により、持続していた鼻出血は完全に治り、術3日後には退院されました。

文責:脳神経外科 田中 美千裕
<脳血管内治療担当部長>

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