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時代の流れの中で (亀田クリニック院長 亀田省吾) 2019/03/01

亀田クリニック院長
亀田 省吾

2019年5月には新天皇が即位され、新たな元号になります。

わが国は、徳川幕府が政権を握っていた江戸時代から、大政奉還により明治時代に移行し、文明開化の旗印の下、近代日本の歴史が始まりました。明治、大正、昭和の前半までは、富国強兵政策で、戦争と工業技術の進歩により、欧米の国々に追いつくことを目指しました。しかし、先の第2次世界大戦で焼け野原になった日本は、戦争放棄を宣言し、高度経済成長時代と言われる急激な経済発展を果たし、GDP世界第2位の経済強国に発展しました。株価は高騰し、バブル時代の絶頂期には、東京23区を売ればアメリカ全土が買えるなどと言った、あり得ない話がまことしやかに語られていました。この右肩上がりの成長の終焉であるバブルの崩壊が、いみじくも昭和から平成への移行期と重なっています。平成を振り返ると、バブルの崩壊から始まり、デフレ経済が長く続き、GDPは中国に抜かれ、国際的にも日本の大企業の企業価値が急落しました。

と同時に、長寿化により表面化してこなかった人口問題も、長きにわたる出生率の低迷からいよいよ本格的な人口減少時代に突入しました。

一方、昭和の後半から始まったIT革命の進歩はすさまじく、インターネットとスマートフォンなどのツールにより、世界中の情報を一瞬で手に入れられる時代となりました。その反面、プライバシーや倫理問題、サイバーテロなど、それらの副作用が大きな社会問題となっています。

新しい時代を迎え、これらの技術の進歩やグローバル化の流れなど、社会は益々早く変化して行くでしょう。医療においても、AI診断や、遠隔医療、ロボット治療などが急激に進むと思われます。そのような時代の中で、私たち医療者は、自分たちの役割や価値観を原点に戻って見つめ直すべき時がめぐってきたと考えるべきです。

各国の信用を基本とした貨幣経済の時代も終わろうとしている現在、国を超えた新しい経済の仕組みが始まっています。しかし、どんなに時代が変わろうと、亀田メディカルセンターにとって「我々は、全ての人々の幸福に貢献するために愛の心をもって常に最高水準の医療を提供し続ける」という使命は重要であり、職員がその目標や価値観を共有することが、組織にとっても、職員一人一人の幸せにとっても最も重要だと思います。

戦後、父である俊孝と共に、亀田メディカルセンターの基礎を築いてきた母の言葉の中で、幼い頃から私の信条を形成してきた言葉があります。一つは「喜ばれる喜び、感謝される感謝」。二つ目は「無形の財産が有形の財産を生む」という言葉です。この二つの言葉は、国を超え、人種を超え、宗教を超え、時代をも超えて、全ての人が共有している真理であり、個人の幸せと時代の変化に左右されない明るい社会の実現にとっての非常に重要な考え方だと思います。

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